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自分ではがんばってるつもりなのに、思ったほど受注につながらないんです。
4〜5件の訪問でやっと1件ぐらいですかね。
それなのに、1日2〜3件しか訪問してない先輩はぼくより受注をもらってくるんですよ。なんででしょうか?

うーん、君のは営業というより、ただの御用聞きになってるのかもしれないね。
いくら訪問件数を増やしても、それでは受注は増えないよ。

お客様には全力で頑張るって言ってるんですけど…。
それじゃ、どうしたらいいんですか?

いくら頑張ると言ったって、それじゃ真意は伝わらないよ。
営業がうまくいかどうかは、ちゃんと提案できているかどうかにかかっていると言ってもいい。
じゃ、そのことについて詳しく解説しよう。
この記事で分かること
・営業マンは御用聞きではいけない
・営業マンに求められるコミュニケーション
・提案営業を成功させる心構え
受注を増やすコツ!御用聞きではなく提案営業であるべき

顧客は、当然ながら自分の言いたいことをぶつけてきます。
たとえば、派遣会社の営業なら「経理経験3年以上」「1週間以内に稼働できること」「もっと安くできない?」「できれば若い女の子がいいな」などと、本当に好き放題言われることがあります。
経験や稼働時期を重視するのは理解できますし、なるべく安くしたいのは誰だって同じでしょう。
若い女の子がいいなんて、今の時代、セクハラも甚だしい問題です。
そんなことは当の営業マンだってよくわかっているはずなのに、いざ顧客からリクエストされると、「ありがとうございます!任せてください!」などと答えてしまうのではないでしょうか。
しかし、現実にそんな都合の良い条件に当てはまる人材はそうそう見つかりませんので、あえなく撃沈となってしまうわけです。
その結果、顧客からの信頼を得ることも叶わず、次の受注にもつながらないという結果になってしまいます。
無理難題をふっかけるお客様が悪いと思いたくなりますが、もっと問題なのは、顧客に言われるがまま、何でも「やります!」と思考停止で返答してしまう営業マンの方です。
言われたことを鵜呑みにしているだけでは、単なる御用聞きと変わりません。
その要求さえ果たせないのであれば、御用聞きの役にも立たないと言ってよいでしょう。
提案営業がうまくいくコツ

営業マンがやるべきことは提案営業です。
顧客に言われるがまま、忠実にやろうとするだけでは不十分で、受注を継続して増やしていくには、顧客の潜在的ニーズを掘り起こすべく、こちらから提案しなければなりません。
営業マンの仕事は、顧客に言われることをやるだけではなく、顧客の抱える悩みや課題を解決することにあるのです。
とはいえ、顧客が一介の営業マンに社の悩みや課題をベラベラ喋ってくれることは稀でしょう。
ですから、営業マンはこちらから提案することによって、相手の望んでいることを実現できることを示さなければなりません。
相手が何を求めているのかを引き出すことが、提案営業のコツと言ってもよいでしょう。
トップ営業マンは、顧客が現在欲しているもの、解決したいことを発見し、その解決策を提案することができます。
向こうから言われることを実現できるよう、努力しているだけでは提案営業とは言えません。
こちらから提案し、顧客の言葉の裏にどんな問題が隠れているのかを探り出すことが必要なのです。
顧客の言うことを鵜呑みにしない
顧客の悩みや課題を解消するには、ただ言われることを鵜呑みにするだけではいけません。
顧客の側から言うことだけでなく、本当の要望を引き出すことが大切なのです。
ただ、「こうだったらいいな」程度のことなら簡単に話してもらえるでしょう。
しかし、それは重要ではありません。ちょっと事情が変わればそんな案件は消えてしまいます。
それより、顧客にとって何を今解決しなければいけないのかを引き出すことが大切なのです。
提案営業とは顧客との約束
提案営業を成功させるコツは、顧客が本当にやりたいことを実現できるということを伝えることにあります。
もちろん、何でもかんでもできるわけではありませんし、相当な調整をしてなんとかできそうという場合もあるでしょう。
ただ、顧客が本当にやりたいことを把握することが出発点ですから、それができるような提案を工夫して考えていくことが大切なのです。
提案営業の「提案」とは、顧客との「約束」と言い換えてもよいでしょう。
「これをやります」と顧客に約束し、相手がそれに魅力を感じてくれたら、受注につながります。
そんな約束ができるようになるには、何度も対話を重ねるしかありません。
向こうから言われることを鵜呑みにするだけの一方通行ではなく、こちらからも質問などを交えて、会話のキャッチボールを重ねていくわけです。
これが提案営業を成功させるコツの第一歩になります。
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提案営業の具体的なやり方

顧客と約束することが提案営業だとお伝えしてきましたが、その際の言葉遣いにも気をつけなければなりません。
営業マンだと、つい「〇〇してください」や「〇〇しましょう」という感じで提案してしまいがちですが、顧客はこれを嫌います。
顧客目線に立てば理解できるのではないでしょうか。
ビジネスでの決断なのですから、人から言われる通りやるより、自ら決めて行動したいと思うのは当然です。
提案営業の際は「〇〇にしましょう」と一つだけ提示するのではなく、顧客の要望を実現するための案を2つ用意するとよいでしょう。
A案はベストな方法だが予算がちょっとかかる、B案は予算も顧客の要望を組み込んだ内容という具合です。
こうして2つの案を提出されれば、顧客としては断るという選択肢がなくなります。
そして、最後に強い言葉で顧客の背中を押すことです。
「大船に乗ったつもりで任せてください!」などと強い言葉をもらえれば、顧客も安心してあなたに任せてみようと思ってくれるでしょう。
提案営業のコツとは

このように、提案営業にはコミュニケーションが欠かせません。
営業をかける側はつい自分が主導権を握りたくなってしまいますが、顧客に「誘導されている!」と思われたら終わりです。
顧客が自分の意志で選んだと思えることが大切ですので、営業マンはあくまでそんな顧客の背中をそっと押すだけの存在と心得ましょう。
そんな心得が提案営業を成功させるコツです。