法人営業と個人営業の8つの違い-法人営業に必要な能力と情報-

法人営業 個人営業 違い 能力

⏳読み終える目安: 13 分

後輩くん
後輩くん

法人営業と個人営業って、何か違いがあるんですか?どっちもお客様にものを売るという点では同じように思うんですけど。

はちおうじパパ
はちおうじパパ

確かに“法人営業だから”、“個人営業だから”といって、同じ営業である以上、共通する部分も多い。

しかし、営業で結果を出すには、やはり相手が個人か企業などの団体である法人かという違いをしっかり理解しておく必要があるよ。

その違いを押さえておけば、法人営業で結果を出すためにどんな能力が必要なのかもわかってくるよ

この記事で分かること

・個人営業と法人営業で異なる意思決定のプロセス

・法人営業の際に必要な情報

・法人営業を成功させるのに必要な能力

法人営業の法人とは?

法人営業

法人営業や個人営業などと区別する前に、まず、法人とは何を指すのかその定義をしっかり理解しておく必要があります。

詳しいことは民法に記載されていますが、簡単に言うと、義務や権利の主体である団体のことです。

たとえば、納税の義務があることや著作権などを主張できることなど、義務と権利を有する団体が法人と認められます。

法人にはどんな種類がある?

法人を大きく分けると、営利法人と非営利法人、さらに公的法人の3つがあります。

営利法人とは、おそらく多くの人に最も馴染みのある存在です。

株式会社や合同会社、そのほか合名会社や合資会社などもありますが、このような活動を通じて利益を得ることを目的とした法人が営利法人に当たります。

それに対して非営利法人とは、営利を目的としない団体です。

たとえば、学校法人や宗教法人を思い浮かべるとわかりやすいでしょう。

そのほかにも、医療法人や社会福祉法人は私たちの生活にも密接にかかわっています。

あと、社団法人や財団法人などもありますし、信用金庫や農業協同組合などもそうです。

公的法人は、その名の通り公的な存在です。地方公共団体や独立行政法人などがこれに当たります。

Sponsored Search

法人営業の業務の個人営業との違い

法人営業

法人営業とは何をする職種かというと、先に説明した法人に分類されるさまざまな団体に対して営業活動を行う職種です。

法人営業というと企業に営業をかけるイメージが強いですが、実際は企業に限らずさまざまな団体に対して幅広く営業活動を行います。

実は、法人営業に携わっている人はかなりの人数に上ります。

総務省の少し前の調査ですが、法人営業に従事する人の数は2010年の調査によると約314万人です。

10年も経つと変わっているかもしれませんが、それでもかなりの人数が法人営業に携わっていることがわかるのではないでしょうか。

ざっくり計算すると、日本で職に就いている人のうち約5%が法人営業に携わっていることになります。

では、それだけ多くの人が携わる法人営業では、具体的にどのような業務を行っているのでしょうか。

個人営業と大きな違いがあるのか気になるはずです。

ところが、アプローチする顧客候補をリストアップし、アポを取り、商談を行って提案や見積もりを提出するというように、個人営業と基本的な内容は変わりません。

その後も、関係構築のために細やかなフォローを入れたり、契約後は商品やサービスの導入のためにアフターサポートを行ったりなどの業務もありますが、これも個人営業と同じでしょう。

もっと簡単に言えば、アポや商談、資料作成、問い合わせへの対応の3つに分類できます。

こうして見ると、法人営業だからといって特別な業務を行う必要があるわけではないことがわかるでしょう。

ホワイトカラーの仕事をしている人であれば、同じような業務は多かれ少なかれ経験しているはずです。

法人営業の方が多少商談の機会が多いぐらいでしょうか。

Sponsored Search

個人営業と法人営業の8つの違い

法人営業 個人営業 違い 能力

法人営業と個人営業では、その業務の内容に特別な違いがあるわけではないことがわかりました。

ただ、個人営業は個人客に対して営業活動を行うのに対し、法人営業の場合、法人という複数の人間が集まった団体に対して営業活動を行うところが大きく違います。

要は、相手が個人で意思決定を行うのか、それとも複数人で意思決定を行うのかという違いです。

業務の内容に大きな違いがないとはいえ、相手が個人なのか複数人からなる団体なのかによって大きく異る部分も生まれます。

それが、営業活動によって動かすお金の金額と、顧客が意思決定を行うまでのプロセスの長さ・複雑さです。

それを深く理解するために、法人営業と個人営業では仕事柄どんなところに細かな違いがあるのかを確認しておきましょう。

決定権を持つ人数

個人営業の場合、基本的にその相手である一人の個人に納得してもらえば成功です。

夫婦や家族などの複数人相手となることもありますが、基本的に主導権を握る個人を納得させることが営業活動の目的と言えるでしょう。

それに対して、法人営業の相手である法人の場合、たった一人で意思決定を行うことはありません。

社長などの法人の代表を務める個人に最終的な決定権がある場合はありますが、それでも法人としての総意で決定を行うわけですから、個人営業とは勝手が違うのです。

実際、契約書に押す印鑑を見ても、個人ではなく法人の印鑑であるように、人の集団によって決定が行われます。

ですので、個人営業よりも長い時間がかかることが多いのが特徴です。

ただ、一度定まった決定は簡単にひっくり返らないところも、法人営業の特徴と言えるでしょう。

個人相手の場合、その人個人の気持ち次第で簡単にキャンセルされてしまうことがあります。

クーリングオフ制度もあるように、法律でも個人の意思を保証しているわけです。

一方、法人営業では一度決まったことが後からひっくり返るということは少ないです。

法人では、最終的な決定に至るまで、さまざまな人たちが意見を戦わせて意見をまとめていきます。

個人よりも長く複雑なプロセスを通して最終的な決定を下すわけです。

ですので、個人営業で見られるような、「気が変わったからやっぱりキャンセル」などのような契約締結後の突然のキャンセルはほとんどありません。

担当者が変わる可能性

個人営業の場合、営業活動を行う相手は最初から最後まで基本的に同じ人です。

ところが、法人の場合、最初の担当者が途中で異動や転勤のためにいなくなることがあります。

その場合は新しい人が担当者となるわけですが、これは営業マンにとって良い面と悪い面の両方があると言えるでしょう。

前任者からはなかなか思わしい返答が得られなかったのが、新しい担当者になって新たな営業のチャンスが生まれる可能性もあります。

逆に、これまで手応え良く進んできたのに、新しい担当者になった途端、断られてしまうというケースも考えられるわけです。

他人からの評価

個人営業では、営業相手の個人の意思が基本的には絶対です。

その人が欲しいと思えば買ってもらえます。

これが法人となると、多くの人がかかわってくるためこうはいきません。

担当者が独断で決めるということはまずなく、多くの人が相談した結果決まります。

そのため、その決断はどうしても保守的なものにならざるを得ません。

誰かが独断で決定して失敗しようものなら、周囲からの評価が下がってしまうため、担当者もあまり余計なことをしないようにと保守的になる傾向があります。

予算の出処

個人の場合、何かを買う時は当然ながらその人の財布から購入します。

何にいくら使うかは個人が決定権を持っていると言えるでしょう。

ですので、衝動買いのように突然感情が高まって購入するケースもあります。

最初からはっきり予算が決まっているわけではないため、営業マンにとってはチャンスでもありますが、他の入用ができた時など急にキャンセルされることもあるのがネックです。

一方、法人営業の場合、最初から予算が決まっています。

そのなかから何にどのぐらい使うのかをやり繰りしていくわけですから、目的外のものを購入させることは並大抵のことではありません。

購入したものについては社内に対して説明責任もあるので、経営者が会社のお金で独断で何か買うということも起こりにくいでしょう。

購入する目的

個人営業の場合、その人がある商品やサービスを購入する目的はさまざまです。さしたる目的もないまま購入してしまうケースもあります。

そこを突いて相手の感情に訴えかける提案ができれば買ってもらうこともできますが、逆に、どんなに相手にとって有益なものでも提案が響かずに断られるケースもあるものです。

法人営業の場合、その法人にとって利益アップにつながることを納得させることができれば買ってもらえる可能性が高いです。

なぜなら、企業を例に取ればわかるように、法人では売上から経費を引いた利益をいかに上げるかを大きな目的にしているからです。

売上アップにつながるのか、それとも、経費削減につながるのか、営業マンはこのどちらかを狙って提案することになります。

意思決定の基準

個人営業の場合、最終的な意思決定の基準はその人の感情にあると言えるのではないでしょうか。

もちろん提案された商品やサービスのメリットとデメリットを比較検討し、冷静に判断するということもありますが、個人である以上、どうしても感情に動かされるものです。

たとえば、「昔からの付き合いのよしみで買ってあげよう」などはよくあることですし、営業マンに好感を抱いたのが購入の理由ということも少なくないでしょう。

法人営業の場合はもっとシビアです。

先ほども述べたように、基本的にその法人にとって利益となるもの、売上を上げるか経費を削減するかといったベネフィットで判断されます。

個人的な感情に訴えかけることが難しいのが法人営業です。

アプローチするための情報の入手

個人営業の場合、アプローチ先の選定がなかなか難しくなってきているのではないでしょうか。

知り合いのツテを頼るとか、何らかの関係性からアプローチするしかありません。

なぜなら昔と違って個人情報の保護が極めて重視されるようになったからです。

以前のように簡単に個人の住所、氏名、電話番号が入手できなくなったため、個人営業ではアプローチ先の情報を集めるだけでも苦労します。

その点、法人営業は有利です。

今では多くの法人がホームページを持っていますので、ネットを調べれば目当ての法人の情報を簡単に入手できます。

それ以外にもネット上には多くの情報であふれていますから、玉石混交のなかから価値ある情報を見極める目は求められるものの、情報収集については個人営業より容易と言えるでしょう。

ルールや慣習

個人営業と違って、法人営業の場合、その法人ごとにルールや慣習ができあがっていることが多いです。業界全体の慣習などもあるでしょう。

たとえば、発注してもらうためには必ず接待しなければいけないとか、契約締結までに非常に多くの書類を交わさなければならないとかいった例です。

法人営業を行う際は、前もってその法人独特のルールや慣習を調べておく必要があります。

Sponsored Search

法人営業における個人営業との必要な能力の違い

法人営業 個人営業 違い 能力

相手が個人なのか複数の人の集団なのかによって、個人営業と法人営業には営業活動を行ううえで押さえておかなければならない違いがあります。

その主なものを先ほど8つにまとめましたが、今度はそれらの違いを踏まえて、法人営業において求められる必要な能力について考えていきましょう。

先ほども見たように、法人の場合、かかわる人数が多いため、意思決定に至るまでのプロセスが複雑になり、最終的な決定を下すまでに時間がかかる傾向があります。

また、個人とは比べものにならないほどの莫大なお金が動くのも法人営業の特徴です。

大きなお金が動くということは、それだけたくさんの人がかかわっているということです。

かかわる人数が多くなるほど、必要な経費を払ったうえで利益を出すためにさらにたくさんのお金を稼がなければならなくなります。

また、法人を維持するには、その稼いだお金を効率良く生かすための工夫も必要です。

そのため法人営業の場合、前述したように、利益アップのために売上を上げるか経費を削減するかの2つに1つ、もしくは両方を満たすかどうかの視点で判断されます。

もちろん会社組織のような営利団体だけではありませんから、利益よりもミッションやビジョンを優先するということもあるでしょう。

それでも法人を維持するためには利益をいかに生むかを考えなければなりません。

それゆえに、最終的な意思決定までに長く複雑なプロセスをたどることにならざるを得ないことが多いわけです。

法人営業では、そういうことを踏まえたうえで提案を行わなければなりません。

では、具体的に法人営業にはどんな能力が求められるのでしょうか。

営業に必要なスキルというと、多くの人は真っ先にコミュニケーション能力を挙げるのではないでしょうか。

確かにコミュニケーション能力は重要です。

というより、法人営業に限ったことではなく、個人営業についても、また、営業職以外の職種においても、ほとんどの仕事に多かれ少なかれ必要になる能力でしょう。

ですから、ここでは最低限のコミュニケーション能力はあるという前提で、法人営業ならではの必要な能力について詳しくお伝えしていきます。

ヒアリング能力

法人営業では意思決定も大きなものになることは再三お伝えしてきたとおりです。

営業マンにとっても相手の状況を理解して、意思決定の方向を良い方向へと舵を取れるようにならなければなりません。

それに必要なのがヒアリング能力です。

もちろん個人営業でも相手の話をよく聞くことは欠かせない能力ですが、個人相手の場合、相手の感情に訴えかけることで状況とは無関係に買ってくれることがあります。

一方、多数の人数がかかわる法人の場合、最終的な意思決定に至るまで多くの人に吟味されるため、本当に成果がイメージできるものでないと買ってもらえません。

相手の状況を理解し、成果をイメージしやすい提案をするためにも、ヒアリング能力こそがまず必要とされる能力と言えるでしょう。

課題発見能力

たいていの法人は常に何かしらの課題を抱えているものです。

ところが、その課題をはっきり認識していないこともあります。

法人営業を成功させるなら、その当人も認識していない課題を発見し、その解決のためのヒントを与えることが重要です。

どうすればそれができるかというと、相手と同じ視線に立ち、その法人の運営者としての立場でものを考えることが求められます。

課題発見能力とは、仮説を立てることのできる能力と言い換えてもかまいません。

相手がどんな課題を抱えているか仮説を立ててみて、課題が見つかったら何が解決策になるのか、また仮説を立ててみます。

こうやって仮説の構築を重ねながら何が最適な提案になるかを考えるのです。

こういう視点を身につけることができれば、法人営業はほとんど成功に近いと言えるでしょう。

情報収集能力

相手の抱える課題を発見するには、適切な情報を収集する能力も大切です。

とはいえ、現代の情報収集能力はインターネットの検索能力と言ってもよいため、どんなワードで目的を探し出すことができるかのスキルが問われると言ってもよいでしょう。

単に当該のワードで検索するのではなく、一見関係なさそうなワードを組みわせながら目的に近づくことのできる能力が結果に差を生みます。

論理思考力

法人にはさまざまな課題がありますが、先ほどから伝えているように、最終的には利益アップを実現できれば多くの課題は解決するでしょう。

ですから、法人営業では、いかに自社の商品やサービスが相手の利益につながるかを納得させる必要があります。

それに必要なのが論理思考力と論理的に説明できる能力です。

法人の場合、多くの人が意思決定にかかわるため、誰をも納得させられるだけの論理の通った提案をしなければなりません。

根回しのスキル

多くの人間が集まる法人では、その内部では政治的な力関係が発生していると考えてよいでしょう。

そのため、担当者だけを説得できても、法人営業は上手くいかないことがあります。

意思決定の要は誰なのか、その周囲にはどんな人がいるのかを見定め、それらの人たちと適切なコミュニケーションが図れる根回しのスキルが必要です。

Sponsored Search

法人営業を成功させるための個人営業との必要な情報の違い

法人営業 個人営業 違い 能力

先に法人営業ならではの必要な能力について確認しましたが、基本的な部分では個人営業に必要な能力と大きく変わりません。

なぜなら、一個人だけを相手にする営業であれ、たくさんの人がかかわる法人営業であれ、アプローチするのは目の前にいる一人の人であることに違いはないからです。

それを前提として、個人営業とは少々異なる、法人営業を成功させるために必要な3つの情報について理解しておきましょう。

意思決定のフロー

法人は通常、複数人の総意という形で意思決定が行われます。

トップや首脳陣が独断で意思決定を行うこともありますが、大きな判断となるとやはり複数の人がかかわってくるはずです。

そこで、どのようなフローで意思決定が行われるのかを知っておきましょう。

その情報があれば、目の前の担当者だけでなく、他にどんな人を説得する必要があるのかがわかりやすくなるはずです。

キーパーソン

法人営業ではキーパーソンへのアプローチが何よりも重要です。

キーパーソンではない人物に頑張ってアプローチをかけた場合、たとえ提案内容は同じでも受注には至らないでしょう。

予算の目安

個人営業の場合、その人に欲しいと思ってもらうことができたら、少々予算をオーバーしても買ってもらえることがあります。

しかし、法人営業ではそうはいきません。最初から予算の割り当てが決まっているため、それ以上の提案を行っても受注してもらえることはまずないでしょう。

Sponsored Search

個人の感情で決まる個人営業と組織的に決定する法人営業との違い

法人営業 個人営業 違い 能力

確認したように、個人営業と法人営業では、かかわる人数の違いによって意思決定までのプロセスが大きく異ることがわかりました。

ですから、法人営業で結果を出すには、担当者一人だけではなくそれ以外の多数の人のチェックを通過しなければならないわけです。

個人営業ならば、最初にアプローチした人が最終的な判断を下しますが、法人営業の場合はそうではありません。

担当者と重ねた打ち合わせの結果を、それ以外の人たちが冷静に判断するわけです。

法人での買い物は、個人での買い物よりもじっくり吟味して丁寧に決めると言ってもよいでしょう。

そのお眼鏡に適うように、わかりやすく論理的に説明できるかが提案の成否を分けるカギです。

Sponsored Search

個人営業も法人営業も基本部分に違いはない

法人営業 個人営業 違い 能力

法人営業では、かかわる人数も動くお金も個人営業とは段違いに大きくなります。

だからといって、個人営業と比べて格段に難しいわけではありません。

法人営業ならではの必要な能力や情報について詳しく見てきましたが、基本の部分は個人営業と共通しています。

たとえばコミュニケーションが良い例です。

個人営業であれ法人営業であれ、その都度眼の前にいる人と良好な関係を結べるようにコミュニケーションを図らなければなりません。

法人営業の場合、その団体単位で考えてしまいがちですが、基本は個人と個人のやり取りから出発することを忘れないでください。

法人への営業を成功させるために、これら前提をしっかり押さえて臨めるようにしましょう。

転職のすすめ-仕事について考える- 転職 エージェント 営業 比較営業に強いおすすめの転職エージェント徹底比較15選 営業転職でキャリアアップする方法・おすすめの業界&職種

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA